「かむとおいしい」体験で食に関心を

歯科保健指導を行うため、歯科衛生士と共にS保育所に出かけた。
私は子どもたちの前に、アルミホイルに一口大に分けた白いご飯を3つ用意した。最初私は「ご飯を口の中に入れてみよう。そして、すぐかまずにご飯がどんな味か調べてみよう。」と話した。すると子どもたちは「味がしない」「おいしくない」と話した。その後「それじゃ、ご飯をかまずに飲んでごらん」と話すと子どもたちは一生懸命飲み込もうとしたが、なかなかできなかった。ご飯2口目は、口に入れたご飯をすこしかんで、すぐ飲み込むように話した。子どもたちは「最初より飲み込みやすくなった」「味はしなかった」と話した。最後のご飯3口目は、子どもたちに私が30回数えながら、よくかんで味を見てから飲み込むように話した。すると「すぐ飲み込めた」「ご飯がおいしかった」と話し、よくかんで食べるとおいしくて、自然に飲み込めることを実感した。
このかむ勉強は、豆や新鮮な生野菜などの自然な食材に替えてみても良いと思う。私は子どもたちが、よくかむとおいしい実体験を通して、食べることに関心を持つきっかけになればよいと思っている。白いご飯が「よくかむと甘くておいしい」と話す子どもたちの顔は、生き生きと輝いていた。