ある日、「入れ歯が外れて食事量が少ない」と要介護4のS子さん(82歳)の家族から依頼があり、自宅訪問をしました。S子さんの入れ歯は20年以上前のものでしたが、原因は口の周りの筋肉が弱ったせいでした。そこで口腔ケアと筋肉のリハビリを指導し、現状態に合う入れ歯を作ることにしました。入れ歯ができる2ヶ月の間でS子さんは驚くほど元気になりました。その後も入れ歯が外れる事はなく、食事量が2倍に増えていました。治療が終わり3ヶ月過ぎ、S子さんは残念ながら亡くなりましたが、家蔵から「大好きなお餅を詰まらせずに2個も食べていた」と聞きました。